あおなじみ

日常生活。恨み節。性別捨てたい非国民。ネガティブ。

羽生選手への採点にジェンダーバイアスはあるのか?

先月末頃こちらのブログ記事を紹介しているツイートがRTで回ってきまして、そのツイートのリプ欄で「羽生選手の採点にもジェンダーバイアスがあるに違いない」的な事を言う人がいました。

ガバガバすぎるジェンダー論で決めつけるような事を言ってる人も居るので、先に言わせてもらいますと、ジェンダーバイアスによって羽生選手が減点されているという可能性は、おそらくかなり低いです。

 

ついでに、紹介されている論文をもってして、ジェンダーバイアスがあるから羽生結弦は評価されていないのだ!みたいなことを言うのもやめましょう。文章が読めてないのがバレます。

(読めばわかりますけど、論文には羽生選手がジェンダーバイアスによって過小評価されている、というようなことは一切書かれていません)

 

「北米はジェンダーバイアスすごい!日本やアジアはないけど!」

みたいな雑すぎる事を言うのもやめた方がいいです。ジェンダー関係の勉強をしている人に見られたら確実にバカにされます。(リンク先の論文にもそんな事は一言も書かれてません)

 

すごいわかりやすいのが「ジェンダーギャップ指数」です。

http://www.gender.go.jp/public/kyodosankaku/2019/202003/202003_07.html

なんやねんこのランキングと思ったら、自分でググってください。

 

それから、ゲイっぽいから嫌われているというならば・・・

 

カナダは2005年から同性婚できます。

https://lifevancouver.jp/2015/07/summary/62687.html

 

カナダは自身の性自認で公式な身分証明書を作れますし、身体用件なく自己の意志のみで性別を変えれます。

https://www.afpbb.com/articles/-/3140434?cx_amp=all&act=all

 

アメリカも同性婚できますね。

https://www.huffingtonpost.jp/2015/06/26/supreme-court-gay-marriage_n_7676054.html

 

ちなみにロシアはゲイ差別がめちゃくちゃ酷いです。

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E5%90%8C%E6%80%A7%E6%84%9B%E5%AE%A3%E4%BC%9D%E7%A6%81%E6%AD%A2%E6%B3%95

 

で・・・

 

ゲイ差別がめちゃくちゃ酷いロシアでゲイのスケーター(アメリカ人)がデザインした「どう見てもロミオじゃなくてジュリエット!!!」という感じの衣装で金メダル取った人がいましたけど、誰でしたっけ・・・?

記憶喪失なのかな・・・?

ヘルシンキでの男性的とは言えない美しい衣装での美しい演技も忘れてるのかな・・・?

自分に都合の悪いことを無かったことにするのはやめましょう。

 

もちろん、マッチョさはあるでしょう。男性らしさを重視する人たちもいるでしょう。

この手の話をすると日本は外国と違って差別とか無いから(笑)と言う人が居ますがあなたたちが関心無いだけで、差別はあります。

同性婚を巡るあれこれが社会問題になったり、男女の賃金差が議論にならないからこそ、差別が見えなくなり、温存されたままになっているんです。

女が軽く見られているからこそ「女々しい」という言葉があり「女性的なもの」が馬鹿にされる。

女性が尊重されない社会では、女性的な男性も尊重されないんです。

(で、女性が尊重されてないからジェンダーギャップのランキングがどんどん下がっていく国があるんですけどね。日本ていう国なんですけど。)

 

採点批判のためにジェンダーを持ち出すなら、もっと頭とデータを使った方がいいし、本も読むべきでしょうね・・・

あとジェンダーのことを言う割には女子選手の構造的問題には気がつかないんだ!?みたいな気持ちにもなりました。

ガバガバすぎてイライラしてたので書きましたが、私も専門家じゃないし勉強してるわけでもないので詳しくないです。インターネッツで拾い読みしてるだけなので・・・

 

ジェンダー的な側面からあれこれするなら、J.K.ローリングがあの発言をした背景くらいは知ってないとダメなんじゃないですかね…(なぜこの発言に至ったのかについての日本語での情報、殆ど無いけどな!)

 

たぶん元の論文を書いた人も、自分の論文がこんなに雑に使われてるとは思ってないでしょうね。だって真面目に書かれてるもん。

(しかしジェンダー論として少々古くさくなってるな~と感じる程度には、世の中進歩してるんですよね…5年前の論文だし…)

 

長くなりましたが、適当にそれっぽい理屈で雑に語ると、専門家から知識で殴られたとき酷い目に遭いますよという、超単純なお話でした。